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「オカルト」とは
そもそも「隠されたもの」という意味のラテン語。本コーナーでは、鏡リュウジが気になる「オカルト」的なことをお題に選んで掘り下げていきます。

オカ研 File No.12 タロットが示す運命曲線? メアリ・グリーア方式
2012/8/23



今日は、オカ研というより、ちょっと宣伝させてください(笑)
僕が監修した『タロットワークブック』(朝日新聞出版 7月30日発売)を、じつはちょっと一緒にやってみたいと思っていたんだ。

この本はその名のとおり、ワークブック形式なんです。
欧米のタロットシーンでは1980年代に解釈を心理学的に深めていこう、さらに自分の創造性を刺激するようなツールにしていこうという動きがあったんですが、この本はまさにその代表的な存在。

著者のグリーアはこの本で一躍、タロット世界のスターに。さらにそれからタロットの歴史研究などもおさえていまやタロット界の重鎮になっています。今までこの本が紹介されていないのが不思議なくらいだったんだけれど、今回、熱意ある翻訳チームの方にお声掛けをいただいて、監修をさせていただくことになったの。


へえ。実際に書き込んでいく形式というのはタロット本で今までになかったし、面白そうですね。


はい。今日のお題の部分だけコピーを用意しておきました(と、手渡す)


細かい〜〜〜!


そうなの、これ、実際に全部やるのは自分一人じゃちょっと挫折していたので、一緒にやってみたい、と(笑)「イヤーカード」といって、自分の人生の年齢に相当するタロットの札を一枚一枚、計算して出していくというもの。

えーっと、何をどうするかっていうと……数秘術をとりいれているから誕生日を足していきます。あ、皆さん、詳しくは本の中にありますのでご覧ください(笑)

生まれた年からのイヤー・カードがわかるんですよ。数秘術をとりいれて数字を出してそれがタロットカードと対応していてる。自分自身のカードもあるし。

では、いざ計算スタート!   (計算中)


終わりました。


えーーっ! 早い〜〜〜〜。僕、もうバレてるけど算数が昔からすごく苦手だから。電卓使ってるのにな。


いや、これ、実際にやってみると電卓より筆算のほうが早いですよ。非常にエレメンタリーなことですが(笑)


ほんとだ。筆算というか暗算のほうが早い。 あ! 間違えたかも!? いやいや大丈夫!!(と、苦戦しながら足し算をしていく鏡) 出来た!

今、僕たちがやったのは、『ワークブック』の中にある、「イヤー・カード・グラフ」です。

まずすることは、年ごとのイヤー・ナンバーを出してそれを表に埋めていくという作業。それからそのナンバーと対応しているタロットカードを探して、読み解くことになります。

それで自分の人生を振り返ってみると果たしてどうなるか、です。

では、僕からいきますが、多分、幼少期で一番の大きな転換点は親の離婚だと思うんだけど、その年を紐解いてみると……10歳の時だから「世界」のカード!

それまでの「世界」が完成して、新たな世界に飛び出していく時だったんだなって思う。


当たってる感じですか?


うん、当たってる感じです。そんなに嫌なことじゃなかったから。それまでの世界はある程度完成しちゃったっていう感じで、新たな世界へ行ける、自由になれる、というイメージ。

あとはターニングポイントとしては大学入学かな。1986年。その時はちょうど「審判」。京都の狭い世界にいたから、高校時代はちょっと息苦しかった(笑) というか、自分が狭い世界にいたことに気がついたんだよね。大学と同時に東京で一人暮らしが始まり、雑誌の仕事なんかも始まったし。

あとなんといっても、大学の授業がものすごく面白かった! こんな面白い世界があったんだって目が開いた感じ。「審判」のカードそのもの。ラッパがなって、新しいインスピレーションがたくさん得られて。

じゃあ、シュガー君は幼少期を振り返ってみてどう?


僕、小学4、5年くらいの時、やりたい放題な子どもだったんです(笑)狂った機械のような僕を、誰も止められなかった。


「ザ・獅子座」だね!


それ皮肉ですか?(笑)まぁ授業中に教科書の肖像写真に細工して、ひとりで大笑いして転げまわってみたり、一方で塾に通いはじめて受験勉強はじめた年でもあった。それが小5ぐらいだったんですけど、ちょうど同じカードが今また戻ってきてるんです。カードは「戦車」。めちゃくちゃさと、質実剛健。


あ〜〜〜〜〜!!


で、僕が占いに出会った年のカードは「運命の輪」です。渦巻くエネルギーの転換点。


ぼくがタロットカードを最初に買ったのは、9歳の「審判」の年。星占いをやりだしたのも同時期だった気がするな。


鏡さん、なにかと「審判」が鍵になってるんですね。埋葬されていたものの復活。僕は高校1年、2年が死ぬほど殺伐としていた時期なんですが、高1が「吊られた男」で高2が「死神」。

確かに最終的には死神の鎌でスッパリ刈られるように、吹っ切れたんですよね。
もう悩むとこまで悩んだなと。そしたらちょうど高3になっていて、その年は「節制」。集中力と実現のカード。勉強だけに打ち込んで、結果的にすっと大学へ入ったような気がします。


これ、かなり当たってることに気づいた。大学は「審判」からはじまって、大学院3年かかって卒業して4年目に助手をやり、93年に助手辞めたんですけど、94年にリズ・グリーンの『占星学』の翻訳を出した年のカードは「運命の輪」だ。


まさにそこで「運命の輪」が回りだしたんですね。トートタロットでは木星に対応させていますけど、出版や異文化とも縁が深いですし。


そういうことになるねー! で、95年が「女帝」なんだけど、この頃に「FRaU」とか女性誌をたくさんやるようになった。それからけっこう順調にすすみ「吊られた男」の年は2004年。この頃、テレビの仕事が増えた時期。

テレビのバラエテイとか出るのは光栄だけど、なんだかそれは自分とは違うなあ、と思っていた。そして2005年には「皇帝」だからまた違うフェーズにはいった感じがするね。そして現在に至る感じかな。


なるほどー。僕は占い師になろうか会社員を続けようか迷っていた年に「吊られた男」が出てました。ものすごく迷って、最終的に「やっぱり、占いやろう」って舵をきったのが2009年で「死神」。

ここでバチッと切り替わった感じかな。翌年に占いサロンを始めて、年始に「FRaU」で注目の占い師的な感じで取り上げてもらいましたが、その時は大学合格の年と同じ「節制」。で、去年が「悪魔」。


野心かなああ。


そうかも知れませんね。その頃から牧神パンの悦楽さながら、いろいろな“枠”に捕われないアウトプットが面白くなってきて、書きためたものを教えさせてもらってる講座とかでちょこちょこ公開しはじめたり。そして今年が「戦車」。自分のHP作ったりして活動し始めました。


お!動きが出てきたって感じだものね。


小5のときと同じ。ちなみに、ぼくは小学校高学年の時が人生最大のモテ期だったという、ちょっとイタい人種なんですが、今のところ全然その気配がないんです………。まぁ来年の「欲望(力)」に期待ってことで(笑)


イケイケになっちゃうね!


トートだと僕の太陽星座と同じ、獅子座に対応してますしね! でもその次の年が「隠者」。これは中学1年の時でもあるんですけど、当時「何で僕、男子校に入っちゃったんだろう……」って後悔しながら、オカルト本読みまくってました(笑)ただ、それがあったからこそ、次の年の「運命」で占星術に出会った訳でもありますが。


巡ってるね〜。

そうそう、ひとつ。タロットの順番なんだけど、たまたま今は、皆さんもご存知のような形になっているけど、もともとは決まった順番や枚数なんかなかったはずなんだよね。

ルネサンスのころの記録をみると、女帝と女教皇の位置が入れ替わっていたりする。また、19世紀末以降、「力」と「正義」が入れ替わっている二つの大きな流れがあるのはご存じのとおり。

というわけで、数字とタロットの札を対応させてみていく、というのはかなり苦しい試みであるのは確かなんだけど、まあ、占いというのはそういう面もある。


データが厳密であればあるほど当たるかっていうと、決してそういう訳ではないですからね。


引き寄せてるというかこじつけてるというか……。でもカードと対比させることによって「ああそうだった」と思い返すこともできる。

数秘術と結びつけているこの本の手法は、著者オリジナルではないかなあとぼくは思っています。少なくとも、この本でこの手法が広がった。1987年の刊行ですが、その時代はタロットの解釈がクリエイティブに広がっていった時代です。そして大胆なタロットの使い方を提唱したのがこの本。アメリカではすごい流行りました。

一方で、対照的に厳密で実証的なタロットの歴史研究もスタートした時代。1980年には、分析哲学の世界での大家でもあったマイケル・ダメットが圧倒的な『タロットのゲーム』を刊行。創造的な実践的タロットと歴史研究の両輪の基礎ができて、そこから一気にタロットの世界が豊かになっていったんだよね。


個人的に、タロットって決まった正解がある訳じゃなく、いわば図像的なイメージにいかに自分が入っていけるかだと思うんです。左脳的に情報を処理するんじゃなく、実際に図像の登場人物になりきって、浮かんでくるテーマや周囲の情景を心身に沁みこませていく。

今、自分でカードを並べてみましたが、だんだん、イメージの群れが膨らんでいって、自分の人生と絡みついていくんですよね。ビジュアライズされていって自分の人生が一つの劇として再構成されていくような感じです。




うん、カードを並べていくって大事かもね。人生経験の普遍的な紙芝居。


占い師か会社員かって悩んでいたときは本当に「吊られた男」だったし。どうすっかなーーーーーっ!!って(笑) この年に父親も亡くなっています。

で、翌年が「死神」なんですけど、実際自分の中でも父親の死のタイミングで何かが切り替わったという感じがしなくって、職業が変わった時のほうが「死と再生」だったんだなって思う。こうやって振り返ってく作業はけっこう面白いですね。


ひとつの「自分探し」として一度やってみるといいかもね。
このほかに、グリーアのこの本にはスプレッドしたカードを入れ替えてみるとかタロットを使った瞑想法とか、非常に参考になるメソッドがあるのでぜひ見て欲しいな。

タロットを教えている講師の方なら、どうしたって手元におくべきだろうし、初心者の方からプロの人まで幅広く使っていただける本だと思う。

と宣伝ですが、でも、これ、本音です。

『タロットワークブック あなたの運命を変える12の方法』http://www.amazon.co.jp/gp/product/4023310735/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_1?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4916217438&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=13KF5B7M7NGG8H96GT89



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シュガー プロフィール

Sugar(シュガー)
1983年生まれ。サラリーマンを経て、占い師。現在、個人鑑定・講座・執筆活動中。
鏡リュウジとの最初の出会いは、「ユリイカ」に掲載されていたシュタイナー研究で著名な美学者・高橋巌氏へのインタビュー。この時に覚えた違和感が、占星術へハマるきっかけに。慶応大哲学科卒。男性占い師ユニットNOTFORSALEメンバー。

●特技はどこでもすぐ寝ること
●ソウルフードは中本の冷やし味噌ラーメン

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