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「オカルト」とは
そもそも「隠されたもの」という意味のラテン語。本コーナーでは、鏡リュウジが気になる「オカルト」的なことをお題に選んで掘り下げていきます。

オカ研File No.20 惑星の逆行とタロットの逆位置2
2013/11/5

◇金星の逆行・火星の逆行


では、まず金星から。鏡さんがとらえている金星逆行のイメージってどういうイメージですか?


好きな人に対して本当にこの人でいいのかと立ち止まって考えたり、自分自身に愛が戻ってくる、ナルシシズムみたいなイメージかなー。

金星の逆行の位置をみてると8年サイクルほぼ同位置で起こる。ホロスコープの上では、五芒星を描いているんだよね。だからこの位置に星があったりアスペクトをとっていたりすると8年サイクルで何か起こっているかもしれない。

タロットの逆位置って人によって解釈があまりにバラバラだけどさ、タロットでいったらベタだけど恋人のリバースじゃないのかな。


恋人の逆位置というと、単に会えないとか、第三者の介入とか、まだ関係が浅いから大したことじゃないとか、そんな解釈することが多いですよね。

つまりは、愛情が自分に戻ってくる、相手への愛も大したことなかったから回収しちゃおうとかそういうことかな。さっきの分類で言うと、いま目の前にある選択肢からは選ばないという意味で「すれ違い」に該当しそうですね。


相手のことが好きなように見えてじつは自分のことが好きだったとかね。


そう言われると月の逆位置ってイメージもありますね。夢から覚めるとか、迷いが晴れるみたいな。

月は、正位置だと不安な状態を表したり、どちらかと言うとややネガティブな解釈をとることが多いけれど、逆位置で出ると肝が据わるとか、これまで隠されていたものも秘密としてちゃんと腹に収めようとしますから。こっちだと、本当の自分に気付くという意味で「いい間違い」ですね。


あとさ、金星の逆行って幻想としての愛とか、ちょっと不健全な退廃的なイメージもある。


怠惰とかだらしないとか?


金星の過剰さが出てしまってアディクションに陥って、甘いものばっかり食べちゃったりする感じかな。


じゃあ、女帝のリバースとか?


そう、それに近いかも。


なるほど! 

ぼく、金星逆行のイメージを映画監督でいうと、ソフィア・コッポラが浮かぶんですよ。ブルジョワで退廃的な愛を描くイメージなんですよね。若い女性がベッドのうえでゴロゴロしながら甘いお菓子やお酒を真っ昼間から飲んでダラダラしている感じというか(笑)

過剰さというのは富の本質でもありますし、金星はお金も表しますしね。これだと、自覚的な無駄遣いとしての「やり直し」かな。


ちなみに金星が逆行で生まれている人、ブラームス、チャップリン、ヒトラー、マーラーだって。過剰なロマン主義ということかな。


興味深いですね! ヒトラーとつながりが深いマーラーがいて、反ナチスのチャップリン。


調べたことないから真偽はわからないけど、大富豪のチャートって逆行がほとんどない、なんていう人もいるなあ。


迷いがないってことですかね。新月生まれみたいで思い込みが激しいタイプって、行動力は人一倍だったりしますから。


あと、火星逆行なのがフロイト! 火星は♂マークでしょう。性的なエネルギーね。戦いの星でもあり。


あーそれはwww。まさに過去の再来としての火星の「やり直し」ですね。


火星逆行は他には、オノ・ヨーコにヨハネ・パウロ二世。

ヨハネ・パウロ二世は暴力とか戦争に対してじっくり考えてしまうということかなあ。

火星逆行のイメージとしては、エネルギーをまっすぐに出せない、エネルギーを出すことに逡巡するイメージがあるかな。


つまり、不完全燃焼で未消化なものをきちんと解消しようとするということですね。

ぼくは火星逆行というと、焦って失敗、空回りなジコチューといったイメージもあります。これはもうTPOどころではない、著しい「すれ違い」かな。宗教家とか偉人なんかだとそれらが昇華されて出てくるのかも知れないけど、一般人の場合で考えると、反逆性とかにでるのかも。あとは性欲の強さとか。男性でヨガやってる人も多い印象。


タロットでいうと、戦車の逆位置か皇帝の逆位置のイメージかな。


ああ、皇帝もありますね! 傲慢さとか、プライドに振り回されちゃう。これだと潜在的なものの噴出としての「いい間違い」かな。もはや“やり間違い”って感じだけど。


リーダーシップがとれないとかそういうのもある感じ。まあ、だから両極なんだよね。


惑星の力に揺さぶられてしまうんでしょう。でもだからこそ、思いがけないことを言ったり、感じたり、やったりしてしまう。でもそういうプロセスを経てこそ、新しい回路は開かれる。逆行とは、新しい回路を開くチャンス期間なのかも知れません。





◇木星の逆行


続いて、木星の逆行はどうでしょう?


ぼくの出生図は木星逆行。


じつは、個人的に木星逆行はオタクのイメージなんですよね(笑)


お、オタクかぁ。僕からすれば木星は、精神性とフィロソフィー。それが逆行するということは生きる意味をまっすぐには発見できないで考えこんでしまう感じだね。

そして木星逆行といえば、エリザベス・キューブラー=ロス! 


そういえば、『死ぬ瞬間』に出てくる、西洋圏の人が死ぬ前に比較的多く見るトンネルって、人生の再吟味=走馬灯とか、再選択=やっぱり死なないで生き直す、と考えると、「やり直し」のチャンスの解釈にぴったりですね。臨死体験は木星逆行なのかも。


あとは、ジョン・カルヴァン、ヘッセ、ルソー、ジャン・コクトーかあ…。


ああ、それだとタロットでいうと、隠者の逆位置のイメージですね。


ぼくは教皇の逆位置。

木星は運命の輪と対応しているけど、単純に運命の輪の逆位置ではないね。

信仰とか、信ずるものに対して、これ本当に信じていいのって問いかけなおしている感じがする。


なるほど!教皇の逆位置というと…教皇とか神官って、忍耐強さが必要な仕事のイメージがあって、その逆だとすると、骨のおれる仕事で徒労させられながらさまよい続けてる感じがします。信じれるものを求めて、さまよい続けるイメージでしょうか。

あと、隠者の逆位置は、疑心暗鬼とか、懐疑主義者。隠者は精神性の高いマスターだけど、自分のやってることに対して懐疑主義者的な部分がありますからね。それこそ、「見ないのに信じる人は幸せである」とのたまう疑い深いトマスのイメージ。因果なサガですよね。

木星という、自分の生きる喜びの象徴であるJOYに対してまっすぐにはなれない、社会のすみのほうで喜んでいる感じです。

そういう意味でオタクっぽいというか、もちろんこれはぼくの偏見ですけど(笑) でもそれはそれで、すごく幸せですよね。ヘッセも酒や女に溺れず、ひたすら庭仕事やってましたし、庭いじりが楽しいって。



(つづく)

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シュガー プロフィール

Sugar(シュガー)
1983年生まれ。サラリーマンを経て、占い師。現在、個人鑑定・講座・執筆活動中。
鏡リュウジとの最初の出会いは、「ユリイカ」に掲載されていたシュタイナー研究で著名な美学者・高橋巌氏へのインタビュー。この時に覚えた違和感が、占星術へハマるきっかけに。慶応大哲学科卒。男性占い師ユニットNOTFORSALEメンバー。

●特技はどこでもすぐ寝ること
●ソウルフードは中本の冷やし味噌ラーメン

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