鏡リュウジ公式サイト BETWEEN THE WORLDS

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「オカルト」とは
そもそも「隠されたもの」という意味のラテン語。本コーナーでは、鏡リュウジが気になる「オカルト」的なことをお題に選んで掘り下げていきます。

オカ研File No.35 魔女の秘密展2
2016/3/8


今回の展示会では、そういう自然崇拝的な、現代の僕たちが想像するような魔女の姿というのは、ハーブを煎じる魔女の版画やデューラーの「空を飛ぶ魔女」とかで見て取れました。

しかしその一方で、悲惨な戦争と飢饉が続き、ペストが流行したりなど人々の暮らしが苦しかった中世ヨーロッパでは、何が自分たちに災いと不幸をもたらすのか?という民衆のやり場のない怒りのようなものをぶつける対象として魔女が真犯人として過剰につるし上げられ、でっち上げも横行していた、ということですよね。


たぶんね。「魔女迫害」ってわっと火がつく恐ろしい「炎上」だから、一貫した原因を探ることは難しいと思うのです。今のネットの炎上をもっとひどくしたようなものだから、個別の事例を見ていくという研究と、それを俯瞰した研究の両方が必要になるんでしょうね。とても大きなテーマ。僕も不勉強なんで、改めていろいろ勉強をしたいと思います。

ただ、皮肉なのは魔女迫害が先鋭化、前景化してくるのが16世紀ごろからだということ。印刷術というメディアが後押しする結果だものね。メディア革命によって人々の知的レベルが上がり、理性の光が広まる、という期待はネットの勃興期にもあったけれど、その希望的予言は半分しか当たらなかった。
情報量の増大、発信の簡略化はいい面もあるけれど、同時に人々の嫉妬や憎悪やダークサイドも増幅してしまう怖さがあるということを今回の魔女展を見て改めて感じましたよ。


そう考えると、「魔女の迫害」というのは、はるか昔の全然関係ない遠い場所で起きた出来事ではなく、程度の差こそあれ現代の僕たちにも身近な現象とも言えそうですね。四部構成の最初の「信じる」というパートでは、魔除けや呪術グッズなどの紹介もあって、時代的にも中世という近代科学以前の時代は、やはりそういうものに対してピュアに信じていたという背景がありますが、その反動としての魔女迫害に繋がっていった気がします。今回の展示でも、そうした信じることと断罪することの裏腹さが印象的でしたね。

とはいえ、今回の展覧会の中では単純にお守りグッズ的なものとか、五芒星のゆりかごとかそういうのはやっぱり見ていて純粋に面白いですね。そして暗く悲しい歴史の中にも、キリスト教が普及していても、民間信仰が息づく言い伝えや伝承などのなまなましい息吹を感じることができました。


実際、そういうのは展示物の中でも人気があったみたい。そういう意味ではイギリスのコーンウォールにある魔女博物館はそういう展示物がたくさんあって見ていて楽しい。魔女の儀式グッズなんかがたくさん展示されています。もちろん、「呪いのグッズ」もたくさんあるけれど。

今回の「魔女の秘密展」はヨーロッパの悲しい歴史としての魔女裁判の全貌が知ることができるし、そこに至る人々の心理背景も汲み取ることができる今までになかった展示になっていると思います。現代の日本のポップ・カルチャーで生きる「魔女」の世界も触れられるし内容たっぷりに展覧会になっているのでぜひまだの方は足を運んでくださいね!

■開催期間はこちらから

http://majo-himitsu.com/top.html


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(了)

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シュガー プロフィール

Sugar(シュガー)
1983年生まれ。サラリーマンを経て、占い師。現在、個人鑑定・講座・執筆活動中。
鏡リュウジとの最初の出会いは、「ユリイカ」に掲載されていたシュタイナー研究で著名な美学者・高橋巌氏へのインタビュー。この時に覚えた違和感が、占星術へハマるきっかけに。慶応大哲学科卒。男性占い師ユニットNOTFORSALEメンバー。

●特技はどこでもすぐ寝ること
●ソウルフードは中本の冷やし味噌ラーメン

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